遠方に転勤などで引っ越すときは
とても不安になりますよね。新しい土地でご近所の人とうまくやれるかとても心配になるでしょう。
特に
古都・京都に引っ越しになったら、関西地方在住の筆者でも恐れおののきます・・・。
テレビなどの情報がひとり歩きしてる感がありますが、「ぶぶちゃ漬け」を出されちゃったらどうしよう!!
伝統のあるいにしえの都ですから失礼があったらいけないと、とても焦ります(汗)
そんな京都に転勤されてきて、風習に戸惑う方のために
関西地方ではメジャーな地蔵盆を例にあげてお話ししていきたいと思います。
地蔵盆の本場は京都?
京都の街を歩くと、沢山のお地蔵さまに出会います。
数の多さは元々は日本の中心は京都であったことが影響していると考えられます。
各町内会に1つ以上あることが多いのではないでしょうか、いずれもどなたかの家の敷地内の道路側に面した場所に祠があります。
町内を見守ってくれているお地蔵様なので、当番を決めて清掃や献花をしています。
京都市内だけでもこのようなお地蔵様が4~5千ぐらいあると言われています。
1つの都市の中でこれだけの数のお地蔵さまがいらっしゃるところはそうそう無いでしょうし、お地蔵さま御一体につき地蔵盆を催すのですから、そういった意味でも
京都は地蔵盆の本場と言っていいでしょう。
8月下旬になると、このお地蔵さまに新しくよだれかけを用意して、提灯をかかげたり、やぐらを組んだりして地蔵盆の準備をします。
子供たちの安全を見守って下さっているお地蔵様への読経に始まって、子供達のためのお菓子や福引、ビンゴ大会や金魚すくいへと続きます。
大人達はビール片手におしゃべりに花を咲かせたり、数珠回しをします。
転勤してきたけど参加できる?
せっかく引っ越してきたなら、ちょっとどんなお祭りなのか覗いてみたいですよね。
もしお子さんをお持ちでしたらお子さんの方が参加したくてうずうずしてるかもしれません。
参加する上でちょっと気に留めておくといいのが、
地蔵盆の本場・京都市でも、地域によって多少の温度差があることです。
熱心な町では、数週間前からの念入りな準備や当日の運営、テントの設営をします。
当然子供にも沢山のお菓子を用意していることが多く、準備する自治会のメンバーは大変ですが、
盛んな地域には人が集まります。子供のためのお祭りなので楽しんでもらおうという気持ちがよく分かります。
逆に
高齢化・少子化がすすんで老人会の集まりと化している町もあります。
なので、自分の属している町だけでなく自転車にのって各町をまわる「巡礼スタイル」も増えてきています。
巡礼スタイルなら別の町同士の子供たちの交流にもなって良いですね。
時代とともに行事も移り変わっていくものなので隣地区との共催や巡礼こそこれからの時代には必要かもしれません。
自治会は入る?入らない?
新興住宅街に引っ越し、周りが同じような別の土地から来た人ばかりならそんなに気にしなくてもいいだろうし、
地蔵盆の主役であるお地蔵さまがいらっしゃらないかもしれませんね。
でも
古くからの民家と隣り合わせのマンションなどに住まわれる場合は、まず間違いなく自治会がありますから入られる事をオススメします。
自治会に入れば回覧板などで色々なお知らせが来ると思います。
お知らせの中に、気になるイベントがあったら持ってきてくれた方や次の方に回すときに
「地蔵盆というのはどんなことをするのですか?私も参加できますか?」などと素直に聞いてみてください。
私の経験ですが、京都の方はとても丁寧に挨拶をしてくださるけどこちらから話しかけないとサッと去っていく方が多いです。
そのかわり質問などにはホントに丁寧に分かりやすく答えてくれます。この辺は大阪の方の擬音の多い説明に慣れた身としては大変ありがたいです。
お子さんがいらっしゃるなら、「子供を参加させたいのですが大丈夫ですか?」
社交的じゃないなら、「あまり社交的な人間ではないのですが楽しそうだなと思いまして」など
一般的に京都は閉鎖的と言われていますが、自分から教えてほしい、と中に入ってしまえばいいんです。
色々質問して聞き役に徹するのがコミュニティに入る近道にして王道です。
まとめ
古来より続く伝統と風習の都に住むのですから、沢山ある地域密着型イベントを
上手に楽しんで、コミュニティに溶け込んでいかれてはいかがでしょうか?
自分たちが先祖代々大事にしてきた風習を
よその土地からきたとはいえ、同じように大事にして参加してくれる人を
邪険にするようなイケズ(=関西地方で言う意地悪な人)はいないと思います。