9月の行事と言えばお月見ですね!
お団子は月でウサギさんがお餅をついているから同じようにお団子を供えてるのだと思っていましたが
ススキを飾るのは、どうしてなんでしょうか?
十五夜近くにデパートで和菓子を見ていると商品見本と一緒に必ずといっていいほどススキが飾られています。
ススキにはどんな意味があるのか、お伝えしていきたいと思います。
お月見にススキを飾るのはなぜ?
ススキは、8月~10月の期間に開花する秋の七草の一つです。
古くからの呼び名は「尾花」で、垂れさがる穂の部分が動物のしっぽに似ていることからそう呼ばれていました。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ということわざがありますが、ただの植物でしかない枯れたススキを恐怖心から幽霊に見間違えてしまう
米や麦と同じくイネ科の植物で、茅(カヤ)とも呼ばれ、かやぶき屋根の材料でもあります。
また家畜の餌としても昔から使われてきていて、日本人の生活にとって重要な植物でした。
なぜお月見にススキを飾るかというと、所説ありますが、
まず、稲穂に見立てて、秋の五穀豊穣を喜ぶ、という意味合いがあります。
次に、ススキは茎の切り口が鋭いことから悪いことを寄せ付けない魔除けの力があるとされていて
お月見で供えたススキをすぐに捨てずに家の軒先につるしておくと1年間病気をしないという言い伝えがあります。
また、下の方で書いていますが、ススキは植物としてとても強くどんどん増えるので
つるすだけでなく庭や水田に挿して、稲もススキのように丈夫に育つように願かけにも使われていました。
どこで入手する?
子供の頃は、ススキは近くの空地や川の土手にありましたが今の時代はお花屋さんで買うものになっています。
8月下旬ごろから園芸店やホームセンターで見かけるようになります。ネット通販もあります。
苗を売っているところもあれば、ドライフラワーになっていてすぐ飾れるものも販売されています。
ススキはイネ科の植物なので花粉が心配な方には造花もありますのでアレルギーを気にしないですみますよ。
ススキ自体には10種類ほど種類があって、その中に
ハチジョウススキコスモポリタンという派手な斑の入ったキレイなススキがあります。
日本で育ててアメリカにわたったのですが、「昭和枯れすすき」など日本では地味なイメージがあるススキですが
所変わればちがうものですね!
ススキの根はすごいので気を付けて
日本昔話のエンディングテーマでもそよそよ銀色にそよいでいるススキですが、実はかなり厄介な植物でもあります。
冬になると枯れて根だけ残り、春になるとまた新しい芽を出します。この根が頑強で地上に出ている株部分は刈り取ることはできますが、
地下茎で深く広い範囲に根を伸ばすため専用の除草剤でもそう簡単に枯らすことが出来ません。
どうしても完全に駆除したかったら、建設用の重機を使っての土木作業になるでしょう。
園芸好きな私の母がパンパスグラスという西洋ススキを近所の友達から貰ってきたことがあるのですが
「絶対に庭に直に植えたらダメよ!」と念を押されていた意味が今ならよくわかります(汗)
まとめ
秋になると川の土手に大量に生えていたススキの穂を集めて、フクロウを作ったり、
使うと綿毛が散って今まで以上に部屋が汚れるほうきなどを作って母親にどやされたのが懐かしいです。
幸いにもちょっと行ったところにススキの群生を見つけたので、
今年のお月見にはススキも飾ってみようと思います。