新聞やテレビを見ていて不思議に思った事はありませんか?
台風と竜巻は分かるけど、サイクロン、ハリケーン、タイフーン、て何?
サイクロンって「吸引力の変わらないただ1つのそう・・」の事じゃないよね?
それぞれ別の自然災害なんだろうけどどこが違うんだろう?という
今一つ分かりにくい相違点をお伝えしていこうと思います。
台風と竜巻に違いはあるの?
台風と竜巻は別の自然現象です。
■ 台風とは…北西太平洋で活動する強い熱帯低気圧(海面上で発生する)
■ 竜巻とは…地表から上空の積乱雲に向かって伸び上がりながら高速回転する空気の渦(地面の上で発生する)
まず台風ですが、
主に赤道付近で発生した熱帯性の低気圧が
海水からの水蒸気を吸い上げながら発達しつつ移動して来るので
そのため海に囲まれた島国・日本では影響を受けやすいのです。
そして最近よく注意報が流れるようになった竜巻の発生のメカニズムですが、
いくつか発生条件があります。
1.地面付近と上空の温度差が大きいとき
2.空気が湿っているとき
3.風向きが違っているとき
お風呂に入った時など、湯気が上に上がっていきますよね。
それと同じ原理で上昇気流が生まれます。
上っていった暖かい湿った空気が上空で冷やされ大きな積乱雲になり、
さらに上空で異なる向きの風が同時に吹いていると竜巻が発生しやすくなります。
台風に比べて局地的に発生しますが、
日本の場合は地形が複雑で山も多いので外国のような大きい竜巻は起こりにくいです。
サイクロンとは?ハリケーンとは何?
映画のタイトルにもなった
「サイクロン」・「ハリケーン」ですが一体どんな現象なのでしょう。
台風となる熱帯低気圧の呼び名のつけ方は、
世界気象機関(WMO) という国際連合の機関が決めています。
■台風・・・北西太平洋(日本の周り)で活動する強い熱帯低気圧
■サイクロン・・・インド洋・南太平洋で活動する強い熱帯低気圧
■ハリケーン・・・北東太平洋・大西洋(アメリカ側)で活動する強い熱帯低気圧
要するに
全て熱帯低気圧ですが、発生した場所によって名前が違う、ということです。
さらに、発生した地域を離れ別の海域に入ると最初の名前は引き継がれません。
海域を渡るたびに名前が変わる訳ですが、
例えば、ハリケーンと呼ばれるには
「中心付近の最大風速32.7m/s以上の熱帯低気圧」であることが必要なので、
条件を満たしていなければ名無しの熱帯低気圧になります。
北半球と南半球の相違点
ここまで、地球の各地で起こる気象をお話ししてきましたが、
最後にもう一つ、よく考えれば納得なのですがちょっとビックリなお話があります。
北半球が冬の時は、南半球は夏なのはご存知だと思います。
もちろん
北半球が夏の時は、南半球は冬ですよね。
台風や低気圧は北半球では反時計回りですが
南半球ではなんと時計回りです!!
地球は北極の中心から見たら反時計回りに動いています。
慣性の法則で台風やハリケーンは地球の回転方向と逆向きには動かないため
反時計回りになり、左巻きになります。
もう一方の台風(南半球のインド洋に発生するので厳密にはサイクロン)は、
南極を中心にして見ると地球は時計回りに動いているので、
サイクロンは時計回りに回転しますし、右巻きになります。
地球上で発生する大規模な大気循環の一つである台風・サイクロンは
地球の自転で起こる地面との摩擦である「コリオリの法則」で左巻き・右巻きになりますが
竜巻のように気象的な規模が小さく、短い時間で収束する現象へは影響力が小さくなり
北半球だからといって必ず反時計回りになるとは限りません。
ですがやはり反時計回りのほうが多く、
北半球ではほぼ七割の竜巻が反時計回りになるという説もあります。
まとめ
いかがだったでしょうか?台風と竜巻は全く違う現象でしたね。
発生する地域によって呼び名が変わったり、台風の巻く方向が一定だったり、不思議です。
北半球と南半球で色々な違いがあるんだなと、地球って大きいんだなと改めて思いました。